カナダ・リッチモンドでのCALIFORNIA号の制作をほぼ終え、そして予約していたメキシコ行きのフライトの日が来てしまったがため、強制的にメキシコ・グアナファトへ移動することになりました。できればデータ入稿まで済ませておきたかったのだけれど、スケジュールが押しに押し、翻訳のオーダーをロスへ送ったところでタイムオーバー。がっちりと後ろ髪を引かれながら飛行場に向かいます。余談ですが、今回翻訳をお願いしたのはアメリカ・ネバダで開催されたバーニングマン2013の最終日に偶然出会ったデイビッド・ネプチューン氏。バーニングマン最終日、自転車に乗って友達を捜していると話しかけてきた彼は、100%アメリカ人なんだけど日本育ち。つまり英語も日本語もネイティブの言葉として理解し話すことができるのだ。砂漠では少し話しただけだったけど、ロサンゼルスでCMやPVをフリーで作っているという彼との話は弾み、いつかまた!と連絡先を交換したというわけです。そんな一期一会な出会いが(ましてや電気もガスも水もない砂漠の真ん中!)今回のように仕事を通してまた再開できるなんて、本当に素敵なことだと思います。ほどなくしてグアナファトに送られてきた翻訳は、読み返すたびにうまい!と何度も膝を叩いてしまう配慮の行き届いたとても丁寧な文章でした。
メキシコ、グアナファトへ到着。凍えるようなカナダの気候とはまさに真逆。二カ月ぶりに浴びる乾いて暖かい日差し、そして街全体が世界遺産と言うだけのことはある美しい街並。あちこちからお気楽なラテン音楽が流れ、人々は笑い、踊り、愛し合う。気候が違うとこうも気分が変わるのかと、自分の気持ちの変化にも驚きました。人間、環境なんだなぁと心底思います。そんな美しいグアナファトの街を横目にホステルに籠り、最終のデザインチェック、アーティスト達との校正作業のやり取りを何度も行ったのち、ようやくデータ入稿にこぎ着けました。旅に出て海外からの初めての入稿ということもあり、今回もやはり色校正を確認することにします。校正を日本から送ってもらうまで時間があるので、オンラインストアの準備、書店・小売店様に向けたご案内の準備、そしてグアナファトでものづくりをする人たちをリサーチしたりと、意外と忙しいもんだなぁと生涯初の本場タコスをほうばり過ごしました。またまた余談ですが、カナダで安い20インチ程のモニターとプリンターを購入。さすがにプリンターは無理だけど、モニターは必需品。嫁のトランクに強引にスペースを作り、今後はこのモニターと旅を共にすることにしました。重い…。
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