〈 写真展:静岡 Timeless Gallery 〉
静岡県静岡市、海沿いの町・用宗にある「時」をテーマに暮らしの道具をセレクトするTimeless Gallery。かつては喫茶店だったという緑の蔦で覆われた静かな空間で旅の写真展を開催させていただきます。最終日10月6日(土)には静岡駅近くのスノドカフェにてアフターパーティーも開催。展示しきれなかった写真も交え、スライドショーと旅の話でささやかな小旅行へお連れいたします。軽い食事や旅をイメージしたオリジナルドリンクもご用意していますので、ぜひお気軽にご参加ください。
Studio Journal knock Photo Exhibition
愛すべきは、旅の退屈。
開催期間/9月21日(金) – 10月6日(土)11:00-20:00
場所/Timeless Gallery
静岡県静岡市駿河区用宗1-27-5(用宗駅より東へ徒歩7分・駐車場2台)
TEL/054-266-9981 定休日/毎週水曜日
DishGallery09 アフターパーティー[要予約・先着順]
写真家・西山勲によるスライド・トークショー
10月6日(土) 17:00~19:00 / 受付 16:45~
料金:food + 1drink 2,500円
場所:スノドカフェ 七間町(静岡市・JR静岡駅から徒歩10分)
〒420-0035 静岡県静岡市葵区七間町7-8
http://sndcafe.net/
パーティ参加申し込みはこちら
http://timeless.asia/dish_gallery/09/
あちこち旅をしていると、どんどん小さくなっていく飴玉のような儚い記憶の粒が、溜まってはいつの間にか消えていく。妙に惹きつけられる何でもない路地裏の景色だとか、たまたまが重なって出会った人だとか、初めて口にするはずなのに懐かしい異国の味だとか、僕はそれらの記憶を失うことを本当に名残惜しく思う。だけどいつまでも瞼に焼きつく、鮮明な色というか強烈な匂いというか、ある強烈な印象を放ったまま脳の一部にしっかりと保存されるものも、いくつかある。埃っぽい長距離バスの軋む座席のうえで、乾いた風の抜ける駅のプラットホームで、古いけど陽当たりの良い宿の窓辺で、1人で入った名も知らぬ町の食堂で、僕はそれらを目にしたはずだ。そして少しだけ遅れてシャッターを切ったはずだ。愛すべきは、そんな時間だ。本もケータイも閉じて、なーんにもしないで退屈に身を任せる、そうすることを恐れない。それが旅する者にだけ与えられた特権なのだと思う。
Studio Journal knockは、世界各地の表現者たちを訪ね、彼らの創造的な日常を綴るビジュアルマガジンです。作品だけではなく、作品が生まれる背景へと旅することで彼らの発想の源流を探ります。本書は写真家である西山勲によるアーティストを被写体とした長期的なドキュメンタリープロジェクトであり、極めて個人的なストーリーを綴った旅行記でもあります。