
1957年に出版されたアメリカの作家ウィリアム・サローヤンの小説『Papa, You’re Crazy』を題材に、西山が父親と長崎・平戸の離島で過ごした夏の日々を捉えた写真集。島で生活する父を写した写真群と共に、小説からの引用、家族写真の断片、巻末のエッセイで構成される本作では、フィクションを意図的に織り交ぜた撮影手法によって、不確かで歪な父親との関係性がどこか違和感を伴う父の肖像として描かれる。原作小説で描かれるそれとは相反する父親と息子の関係性が、演者と撮影者という協働関係を結ぶことにより、奇しくも極めて現実的で言葉にし難い父子のありようを浮き彫りにしている。 ●ウィリアム・サローヤン 著『パパ・ユーアクレイジー』とは マリブの海辺にある父の家で、僕と父の新しい生活が始まった。父は僕に、僕自身について小説を書くように言った。僕は海を、月を、太陽を、船を知ってはいるけれど、僕自身や世界を…
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