At the entrance to a warehouse a giant truck waits like a beast shaking its body as strong men unload its cargo. A little early for the appointment, I push back my nerves and reach out to ring the bell. I first met artist Stephanie Simek at Yale Union. Her studio is in one of many warehouses near the Willamette River in Southeast Portland. I was interested in her work, which according to her is in…
Read MoreStudio Visit: Cintia Cris
僕らはタクシーをチャーターし、歌声をたどるように ラウロ・ジ・フレイタス市アレイア・ブランカ地区という郊外までやってきた。 サルヴァドール市街地から幹線道路を東へ15キロほど走った所にある小さな村だ。 いかにも南米らしい鮮やかな鳥たちが歌うペットショップの前で待っていると 二人乗りのスクーターが突然現れて目の前に止まった。 「ムイート・プラゼール、アミーゴス!」 瑞々しい果実のようなキスで僕らを迎えてくれた美しい女性こそが 宿のテラスで聴いた歌声の持ち主、シンチア・クリスだった。 シンチアにとって初めての舞台となったのは、サルヴァドール・イタプアにある公立学校のステージだった。8歳の時のこと。「父が真剣な表情でお前には才能がある、と何度も何度も褒めてくれたのを覚えてる」。それ以来、シンチアの家にはキーボード、打楽器やバイオリンなど様々な楽器が増えていった。「特に嬉しかったのがマイクとギター…
Read MoreStudio Visit: Jorginho do Pandeiro
リオ・デ・ジャネイロ南部、ポン・ジ・アスーカルの麓に ブラジル最古のポピュラー音楽、ショーロ専門の音楽学校がある。 週に一度、土曜日に開講される「エスコーラ・デ・ムジカ」には 老若男女様々な人が集まり、真剣な面持ちで楽器と向き合っている。 僕はバスに乗り、ブラジルの伝統音楽が脈々と受け継がれる 早朝のリオ州立大学へ向かった。 1964年の結成からショーロ黄金時代を駆け抜け、今もなお活動を続けるエポカ・ヂ・オウロという名門楽団がある。その中心で指揮者のごとくパンデイロを叩くのが、生きる伝説と呼ばれるジョルジーニョ・ド・パンデイロだ。その息子セルシーニョ・シルバ、そして孫のエドゥアルド・ネヴィスは親子孫三代で教壇に立ち、ミュージシャン達の熱心な眼差しと向き合っている。 Located at the base of Pão de Açúcar in southern Rio de Janeiro…
Read MoreStudio Visit: Tercio Ribeiro
リオ・デ・ジャネイロ中心地にある小高い丘サンタテレーザで カヴァキーニョ(ブラジルの弦楽器)工房を営むテルシオ・ヒベイロ。 6年前、国立病院に勤務する医師から転向し、ルチエ(楽器職人)として新たな人生を歩み始めた。 テルシオの作る美しいカヴァキーニョの音色は瞬く間にリオのミュージシャンから支持を集めた。 現在はリオ随一の人気ルチエとして活動する傍ら、 再び医師としてパラチーという貧しい町へ週に3回の訪問診療を行っている。 訪問診療のために通う町パラチーは、ふたりがハネムーンで滞在した思い出の場所。 医療の行き届かない貧しい地域に住む子供たちと話をするうちに、 彼らの声を集めたドキュメンタリーフィルムを制作することを計画するようになったというテルシオ。 新たな分野へ挑戦することに恐れはないのだろうか? 彼は、僕の問いにこう答えた。 「医師として、ルチエとして、世の中を少しでも良くするチャンス…
Read MoreStudio Visit: Ernesto Oliva Rodríguez
1924年に結成、90年の歴史を持つ老舗ソンバンド「セプテート・ティピコ・デ・ソネス」。 ハバナ市街地の目抜き通りを歩けば、強烈に郷愁を誘う彼らの演奏が聴こえてくる。 甘く気怠いトランペット、軽快なマラカスとボンゴが客の体を揺すり、 高音のソロがファニカとチャンチャンのお遊びをもの悲しげに歌い上げる。 バンドのオリジナル曲よりも知名度の高い名曲の演奏を終えた男はゆっくりと椅子に腰掛け言った。 「9歳の頃から色んな人の歌を歌っているからね。どの曲も自分たちの曲に思えるよ」。 今年で92歳になるエルネストは、休憩中にも関わらず彼らのオリジナル曲を少しだけ弾いてくれた。 「ブエナ・ムジカ!」良い曲ですね。僕が言うと首を横に振った。 「まだまだだよ。あと何十年かしたら良い曲になるだろうがね」と笑った。 Found in 1924, son band “Septeto Tipico de Sones…
Read MoreStudio Visit: Irina and Pavel
キューバン・サルサバンド「グルーポ・ノヴォ・アルテ」。 シンガー・バイオリニストのイリーナと、ギタリストのパヴェルが結成して間もないバンドだ。 ふたりは昼間学校で音楽教師として働き、夜はキューバ各地のレストランやバーで演奏している。 「学校では、楽器や歌、ダンスを教えてるんだ。6時に帰ってきてシャワー浴びてまた仕事(笑)」 偉いなぁ。毎日大変でしょう? 彼らのモチベーションの源を知りたくて尋ねてみた。 「将来はビッグバンドで演奏したいからね。場数を踏んで実力をつけておかないと」 彼らの演奏は素晴らしく、カラーコピーのジャケットがカバーになった手製のCDを彼らから買った。 いつかプロの奏者となり、イタリアやスペインを旅するのが夢だというふたりは 素晴らしい未来への予感で満ちた笑顔を残して、ステージへと戻っていった。 Cuban salsa band “Grupo Novo Alte” is …
Read MoreStudio Visit: Alex Cepeda
「この国で芸術家として生きるには、筆を持つ以前に意志と覚悟が必要なんだ」 ハバナから南東へバスで6時間、かつてサトウキビ取引と奴隷売買で繁栄した 古都トリニダーで活動する画家のアレックス・セペーダは、そう言って笑顔を見せた。 「そもそも筆やアクリル、カンバスといった画材の入手が難しいんだ。買う余分な金もない。 2人の小さな子供もいるし、このスタジオの支払いもある。なかなか簡単ではないよ」 アレックスは真新しいカンバスに丁寧に下地を塗りながら肩をすくめる。 「でもね、目の前にある限られた道をどれだけ豊かな気持ちで歩けるかが重要。 自分の人生を愛するんだ。女性や音楽のようにね。それがこの国の男の生き方だ」 “To live in this country as an artist, you first need a strong will and commitment before you e…
Read MoreStudio Visit: Javier Senosiain
カンバスに描いたような大胆な曲線、両生類の鱗を想起させる鮮やかなグラデーションが美しいモザイク装飾。オーガニック・アーキテクチャーの第一人者として、長年に渡って革新的な建築作品を発表し続けるハヴィエル・セノシアインはメキシコを代表する建築家の一人。その奔放な芸術性、壮大なスケールと緻密なディテールに胸の高鳴りを抑えきれず、この建築家が秘めたる“熱”に触れたいと思った。数週間に及ぶやり取りの末、アポイントを取るに至った僕らは、興奮と緊張で寝不足のままメキシコシティ郊外にあるハヴィエル氏のオフィスへとタクシーを走らせた。 翌日の朝、僕らは再びセノシアイン氏のオフィスを訪ねた。建築士・構造技術者のエンドリケ、建築模型士のマリルーが運転する車に同乗し、メキシコシティ北西に位置する都市ナウカルパンへ向かった。初期のオーガニック建築作品をいよいよ見学させてもらえることになったのだ。 1985年竣工の…
Read MoreStudio Visit: Anado McLauchlin
グアナファトを後にし、バスで1時間半の距離にあるサンミゲル・デ・アジェンデへと移動した。グアナファトに引けを取らない中世コロニアル調の旧市街は目を見張るほど美しく、絶えず芸術家を輩出し続けるという街は、美術学校に通う学生たちや移住してきた欧米人たちで賑わいを見せていた。週末になるとあちこちのギャラリーでエキシビションが開催され、まさに芸術の街と呼ぶにふさわしい雰囲気だ。 今回僕らがこの街に訪れたのは、アーティストのアナド・マクラークリンを訪ねるためだった。僕らはタクシーを拾い、あらかじめ用意していたスペイン語に翻訳した順路を運転手に伝えサンミゲル郊外へと走った。小さな手製の看板を見過ごし少し迷ったけれど、近所の市場で聞くとすぐにわかった。カラフルなモザイク装飾の鮮やかな門構えが見え、タクシーを降りた僕らをふわふわと柔らかな髭と愛嬌のある丸い眼鏡があたたかく迎えてくれた。 カーサ・デ・ラス…
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