1924年に結成、90年の歴史を持つ老舗ソンバンド「セプテート・ティピコ・デ・ソネス」。 ハバナ市街地の目抜き通りを歩けば、強烈に郷愁を誘う彼らの演奏が聴こえてくる。 甘く気怠いトランペット、軽快なマラカスとボンゴが客の体を揺すり、 高音のソロがファニカとチャンチャンのお遊びをもの悲しげに歌い上げる。 バンドのオリジナル曲よりも知名度の高い名曲の演奏を終えた男はゆっくりと椅子に腰掛け言った。 「9歳の頃から色んな人の歌を歌っているからね。どの曲も自分たちの曲に思えるよ」。 今年で92歳になるエルネストは、休憩中にも関わらず彼らのオリジナル曲を少しだけ弾いてくれた。 「ブエナ・ムジカ!」良い曲ですね。僕が言うと首を横に振った。 「まだまだだよ。あと何十年かしたら良い曲になるだろうがね」と笑った。 Found in 1924, son band “Septeto Tipico de Sones…
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