12月26日。バンコク中心地から北へ8km、バーン・プラットという小さな町で暮らすアーティスト、ゲッツォー・ポンラッタムのスタジオ兼自宅を訪ねた。淡いブルーの愛らしい2階建ての小さな家が2つ並ぶ敷地内にはヤシやソテツ、シダ、ゴムノキなどトロピカルな植物が大きく育ち、外界の喧噪から閉ざされた穏やかな空気が流れている。4人のアーティストがシェアする二棟の家に面する小さな庭にはペンキや絵筆などの画材と制作中の絵画や立体作品が、室内には彼らの作品がリズミカルに展示されている。静かな昼下がりにペンキをかき混ぜる音を聞いていると、アートと密接な関係にある彼らの暮らしぶりに溶け込んでいくようだ。 “Why don’t you eat this grilled-chicken?” “Mind your step – you see the shits of dogs.” “Keep walking at …
Read MoreTercio Ribeiro
リオ・デ・ジャネイロ中心地にある小高い丘サンタテレーザで カヴァキーニョ(ブラジルの弦楽器)工房を営むテルシオ・ヒベイロ。 6年前、国立病院に勤務する医師から転向し、ルチエ(楽器職人)として新たな人生を歩み始めた。 テルシオの作る美しいカヴァキーニョの音色は瞬く間にリオのミュージシャンから支持を集めた。 現在はリオ随一の人気ルチエとして活動する傍ら、 再び医師としてパラチーという貧しい町へ週に3回の訪問診療を行っている。 訪問診療のために通う町パラチーは、ふたりがハネムーンで滞在した思い出の場所。 医療の行き届かない貧しい地域に住む子供たちと話をするうちに、 彼らの声を集めたドキュメンタリーフィルムを制作することを計画するようになったというテルシオ。 新たな分野へ挑戦することに恐れはないのだろうか? 彼は、僕の問いにこう答えた。 「医師として、ルチエとして、世の中を少しでも良くするチャンス…
Read MoreCintia Cris
僕らはタクシーをチャーターし、歌声をたどるように ラウロ・ジ・フレイタス市アレイア・ブランカ地区という郊外までやってきた。 サルヴァドール市街地から幹線道路を東へ15キロほど走った所にある小さな村だ。 いかにも南米らしい鮮やかな鳥たちが歌うペットショップの前で待っていると 二人乗りのスクーターが突然現れて目の前に止まった。 「ムイート・プラゼール、アミーゴス!」 瑞々しい果実のようなキスで僕らを迎えてくれた美しい女性こそが 宿のテラスで聴いた歌声の持ち主、シンチア・クリスだった。 シンチアにとって初めての舞台となったのは、サルヴァドール・イタプアにある公立学校のステージだった。8歳の時のこと。「父が真剣な表情でお前には才能がある、と何度も何度も褒めてくれたのを覚えてる」。それ以来、シンチアの家にはキーボード、打楽器やバイオリンなど様々な楽器が増えていった。「特に嬉しかったのがマイクとギター…
Read MoreHIDEAKI HAMADA
内田輝のピアノ調律の音で目を覚まし、リビングに行くと田辺玄が寝ぼけ顏でギターを抱え、森ゆにがそれを眺めてパンをかじる。ゆっくり起きてきたharuka nakamuraが食事もせずにピアノに座りセッションが始まると、どこからか濱田英明のシャッターを切る音が聞こえてくる。 兵庫県篠山にあるcolissimoとrizm。僕と妻の麻未は、ありがたいことに8月1日・2日とこの場所で行われた濱田英明さんの写真展オープニングイベントのゲストとして招いていただきました。篠山滞在中はこのふたつの空間を営まれるオーナーの前中ご夫妻がアーティストたちと一緒になって“交わり楽しむ”ために建てたというゲストハウス、“rizmの森”に宿泊させていただくことに。都会から離れ自然に囲まれたのどかな篠山へ、なぜこうも興味深いアーティストが集い、表現の場としてcolissimoおよびrizmを選ぶのか。過去には写真家の川内倫…
Read MoreCatherine & Martin
There’s a cultural facility in Guanajuato’s old city center called “Casa Quattro” – its concept is to merge art, design, and food. I met Catherine there, an artist who uses silver as her medium, in a small studio surrounded by colorful colonial buildings. I became interested in the story behind how she settled here in Guanajuato after growing up in Belgium. Catherine studied fine art in Namur and …
Read MoreRachel Kaye
It had been a while since we saw blue sky early in the morning at Outer Sunset. In the attic studio Jay found by coincidence, against the backdrop of a giant canvas, I see the quiet silhouette of a beautiful artist. “When start painting a piece I take inspiration from clothing textiles and fabric colors from Italian brands like Missoni or Prada. As I continue painting, I often find myself changi…
Read MoreJay Nelson
Artist Jay Nelson lives in Outer Sunset, San Francisco. He creates artistic habitats RVs, treehouses that are lovable and practical, with creativity that seems to overflow out into the rest of the world. We received a message from Jay and packed our RV in Los Angeles, heading for foggy Ocean Beach.サンフランシスコ・アウターサンセットに住むアーティスト、ジェイ・ネルソン。彼がつくり続けるカスタムキャンパーやツリーハウスは愛らしいデザインと実用的な機能美、そしてワクワクするような創造性にあふれて…
Read MoreTada Hengsapkul
“Let me take pictures of you.” Then, Tada Hengsapkul, a photographer, said to me, “I have a favorite place,” and took me a dim and smelly space where yellow-garbage trucks are ranged under the expressway. “It’s not bad, is it?” Tada said proudly and jumped over the oily puddle lightly. “Why do you take the nude?” “I wanna express the pure and organic utopia.” the young photographer was posturi…
Read MoreThaweesak Srithongdee “LOLAY”
“Don’t you get nervous? You’re very famous now.” Lolay answered, “Never. Ideas or inspirations occur one after another. Then, I get engaged in them immediately. If it doesn’t go well, I’ll launch another. That’s all. I’ll never make the same mistake, though.” Lolay is now addicted to his SNS, instagram (lolaytoon), on which he updates his drawings every day. The daily things, such as boiled…
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